エコー検査・健康診断について

血液検査で肝機能の数値が高いと言われても、実際に肝臓がどのような状態なのかはわかりません。脂肪がどのくらいたまっているのか、肝臓が硬くなっていないか、エコー検査では、肝臓の状態を「見える化」することができます。
吹田市山田の山田駅前もりした内科クリニックでは、肝臓専門医・指導医による診断と高性能なエコーを用いて、肝臓の状態を詳しく評価しています。肝臓の硬さを数値化する「肝硬度測定(エラストグラフィ)」にも対応しており、肝硬変や肝臓がんのリスク評価に役立てることができます。
肝機能が気になる方や、脂肪肝を指摘された方は、症状がなくても一度ご相談ください。
エコー検査
腹部エコー検査とは?
腹部エコー検査は、超音波を使ってお腹の中の臓器を観察する検査です。肝臓をはじめ、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの状態を画像で確認できます。
検査はベッドに仰向けになり、お腹にゼリーを塗ってプローブ(探触子)をあてるだけです。痛みはなく、放射線を使わないため被曝の心配もありません。検査時間は15分程度で、身体への負担が少ない検査です。
当院のエコー検査の特徴
当院では、大規模病院でも使用されている高性能なエコー(GE Healthcare社 LOGIQ P10)を導入しています。従来の機器では評価が難しかった肝臓の硬さを数値化する、「肝硬度測定(エラストグラフィ)」にも対応しています。
検査結果は肝臓専門医・指導医である院長が診断し、わかりやすくご説明します。地域のクリニックで専門的な検査を受けていただける環境を整えています。
肝硬度測定について
肝硬度測定(エラストグラフィ)とは、超音波を使って肝臓の硬さを数値で評価する検査です。肝臓は慢性的なダメージを受け続けると線維化が進み、硬くなっていきます。この硬さを測ることで、肝硬変への進行度や肝臓がんのリスクを評価することができます。
従来、肝臓の線維化を調べるには肝生検(針を刺して組織を採取する検査)が必要でしたが、肝硬度測定では身体に負担をかけずに評価が可能です。検査時間は1分程度で、痛みもありません。
肝硬度測定の保険適用には条件がありますが、自費での検査にも対応しています。
エコー検査をおすすめする方
- 健康診断で肝機能異常(AST・ALT・γ-GTPの高値)を指摘された方
- 脂肪肝を指摘されたことがある方
- 糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病がある方
- B型肝炎・C型肝炎にかかったことがある方
- お酒をよく飲む方
- 肥満が気になる方
など
特に糖尿病の方は肝臓がんの合併が多いと言われており、症状がなくても年に1回は腹部エコー検査を受けることをおすすめしています。
エコー検査でわかる肝臓の病気
腹部エコー検査では、以下のような肝臓の病気を発見・評価することができます。
- 脂肪肝
- 慢性肝障害
- 肝硬変
- 肝血管腫
- 肝のう胞
- 肝腫瘍
- 肝内胆管結石
など
血液検査だけではわからない肝臓の形態や脂肪の程度、腫瘍の有無なども確認できます。
エコー検査の流れ
受診・問診
症状や気になることをお伺いします。健診結果をお持ちの方はご持参ください。
検査
ベッドに仰向けになり、お腹にゼリーを塗って検査を行います。検査時間は15分程度です。
結果説明
検査結果は当日中にご説明します。必要に応じて血液検査や追加の検査をご案内します。
※検査前は食事を控えていただく場合があります。詳しくはご予約時にご案内します
エコー検査の費用
| 検査内容 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|
| 腹部エコー検査 | 約500円 | 約1,100円 | 約1,600円 |
| 腹部エコー検査+肝硬度測定 | 約700円 | 約1,300円 | 約1,800円 |
※上記に診察料等が別途かかります
※肝硬度測定の保険適用には条件があります
血液検査
肝機能の血液検査
血液検査は、肝臓の状態を知るための基本的な検査です。肝臓の細胞がダメージを受けると、血液中に特定の酵素が漏れ出します。これらの数値を調べることで、肝臓に異常がないかを確認できます。
| わかること | 検査項目 | 説明 |
|---|---|---|
| 肝細胞のダメージ | AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP | 肝臓の細胞が傷つくと上昇します。ALT 30以上は受診の目安です。 |
| 肝臓の合成能力 | アルブミン | 肝臓で作られるタンパク質です。低下は肝機能の低下を示します。 |
| 脂質代謝の状態 | 中性脂肪(TG) | 脂肪肝と関連が深い項目です。 |
| 脂質代謝の状態 | 総コレステロール | 肝臓で合成される脂質です。肝硬変では低下します。 |
| 解毒機能の状態 | アンモニア | 肝臓で解毒される物質です。上昇すると意識障害の原因になります。 |
| 黄疸の有無 | 総ビリルビン | 黄疸の指標です。肝臓や胆道の異常で上昇します。 |
| 肝臓の線維化 | 血小板数 | 肝硬変が進むと低下し、線維化の程度を推測できます。 |
| 肝臓がんのリスク | 腫瘍マーカー(AFP・PIVKA-II) | 肝臓がんで上昇することがあり、定期的な測定が重要です。 |
エコー検査と血液検査を組み合わせることで、肝臓の状態をより正確に把握することができます。
ALT 30以上は受診のサイン
2023年に日本肝臓学会が発表した「奈良宣言2023」では、ALT 30以上を肝臓専門医への受診目安として定めています。
一般的な健康診断では基準値が45程度に設定されていることが多く、30~45の方は「正常」「経過観察」と判定されがちです。しかし、この段階ですでに肝臓に異常が始まっている可能性があります。
「大丈夫」と言われた方も、ALT 30以上であれば一度当院へご相談ください。
肝炎ウイルス検査
B型肝炎・C型肝炎は、血液検査で感染の有無を調べることができます。感染していても自覚症状がないことが多いため、一生に一度は検査を受けることをおすすめします。
市や府では肝炎検診を実施しており、無料または低額で受けられる場合があります。当院でも肝炎ウイルス検査に対応していますので、お気軽にご相談ください。
C型肝炎について
C型肝炎は、現在では飲み薬だけで治療できる時代になりました。感染がわかった場合も、当院で治療まで対応可能です。
B型肝炎について
B型肝炎も内服薬でウイルスを抑える治療ができます。定期的な検査と適切な治療で、肝硬変や肝臓がんへの進行を防ぐことが大切です。
血液検査でわかる肝臓の病気
血液検査の結果から、以下のような肝臓の病気が疑われることがあります。
- 脂肪肝(MASLD)
- 脂肪肝炎(MASH)
- B型肝炎・C型肝炎
- アルコール性肝障害
- 慢性肝炎
- 肝硬変
- 薬剤性肝障害
など
血液検査で異常が見つかった場合は、エコー検査などの画像検査を行い、肝臓の状態を詳しく調べることが重要です。
健康診断
健康診断の重要性
肝臓の病気は症状が出にくいため、定期的な健康診断が早期発見のカギとなります。健康診断を受けていない方は、症状が出てから受診することになり、その時点では病状が進行してしまっているケースも少なくありません。
年に一度は健康診断を受けて、肝機能の数値をチェックされることをおすすめします。
当院で対応している健康診断
定期健康診断
労働安全衛生法に基づく法定健診です。身体測定、血液検査、X線検査、心電図検査などを行います。
雇入れ時健康診断
就職・転職時など、急な健康診断が必要な場合にご利用いただけます。
特定健康診査
国民健康保険に加入している40~74歳の方を対象とした健康診断です。メタボリックシンドロームに着目した検査が中心となります。
健診結果についてのご相談
健康診断で肝機能異常を指摘された方は、当院で精密検査を受けていただけます。エコー検査や血液検査を行い、肝臓の状態を詳しく評価します。
「経過観察」と言われた方や、「基準値内だから大丈夫」と言われたけれど不安がある方も、お気軽にご相談ください。肝臓専門医・指導医が検査結果を総合的に判断し、今後の対応についてご説明します。