C型肝炎とは?

C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで起こる肝臓の病気です。感染すると肝臓に炎症が起こり、高い確率で慢性肝炎へと移行します。
C型肝炎は自覚症状がほとんどなく、感染に気づかないまま数十年経過することもあります。放置すると肝硬変や肝臓がんへ進行するリスクがありますが、現在は飲み薬で治療できる時代になりました。早期に発見して治療を受けることで、肝臓の病気の進行を防ぐことができます。
吹田市山田にある山田駅前もりした内科クリニックの院長は、大学病院時代からC型肝炎の治療に携わり、多くの患者さんの治療を行ってきました。飲み薬による治療が普及した現在、C型肝炎は「治る病気」になっています。
こんな方は検査をおすすめします
- C型肝炎の検査を受けたことがない
- 1992年以前に輸血を受けたことがある
- 健康診断で肝機能異常を指摘された
- HCV抗体陽性と言われたことがある
- 過去に肝臓の数値が高いと言われたことがある
- 家族にC型肝炎の方がいる
など
C型肝炎は感染していても症状がないことがほとんどです。一度も検査を受けたことがない方は、ぜひ検査を受けてください。自治体によっては無料で肝炎ウイルス検査を受けられる制度もあります。
C型肝炎の感染経路
C型肝炎ウイルスは、主に血液を介して感染します。
輸血・血液製剤
1992年以前は、輸血や血液製剤によるC型肝炎ウイルスの感染がありました。現在は献血時の検査が徹底されており、輸血による新たな感染はほぼなくなっています。
医療行為・その他
以前は注射器の使い回しや、医療器具の消毒不十分による感染がありました。また、入れ墨・タトゥーやピアスの穴あけなど、血液に触れる行為でも感染の可能性があります。
性行為・母子感染
C型肝炎はB型肝炎と比べると、性行為や母子感染による感染は少ないとされています。ただし、可能性はゼロではないため、感染している方は医師に相談されることをおすすめします。
C型肝炎の特徴
C型肝炎には、以下のような特徴があります。
慢性化しやすい
C型肝炎ウイルスに感染すると、約70%の方が慢性肝炎へ移行するとされています。B型肝炎と比べて慢性化率が高いことが特徴です。
自覚症状が少ない
慢性C型肝炎は自覚症状がほとんどありません。感染に気づかないまま10年、20年と経過し、肝硬変や肝臓がんになって初めて発見されることもあります。
治療で治る時代に
以前のC型肝炎治療はインターフェロン注射が中心で、副作用が強く治療が難しいこともありました。現在は飲み薬による治療が可能になり、95%以上の方でウイルスを排除できるようになりました。
C型肝炎を放置すると?
C型肝炎を放置すると、肝臓の炎症と線維化が徐々に進行します。
慢性肝炎の状態が20~30年続くと、肝硬変へと進行することがあります。肝硬変になると肝臓の機能が大きく低下し、腹水やむくみ、黄疸などの症状が現れます。さらに、肝臓がんの発生リスクも高まります。
日本の肝臓がんの原因として、C型肝炎は長年最も多くを占めてきました。しかし、治療法の進歩により、C型肝炎を原因とする肝臓がんは減少傾向にあります。
検査と診断
C型肝炎の診断には、血液検査と画像検査を組み合わせて行います。
血液検査
C型肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液検査でわかります。まずHCV抗体検査を行い、陽性の場合はHCV-RNA検査でウイルスが現在も体内にいるかを確認します。
HCV抗体が陽性でも、過去に感染して自然に治癒した方や、すでに治療でウイルスが排除された方はHCV-RNAが陰性になります。AST・ALTなどの肝機能も確認します。
エコー検査
腹部エコー検査で肝臓の状態を観察します。慢性肝炎の進行度、肝硬変の有無、肝臓がんの早期発見に役立ちます。
肝硬度測定
当院では、肝臓の硬さを数値化する「肝硬度測定(エラストグラフィ)」に対応しています。肝臓の線維化がどの程度進んでいるかを非侵襲的に評価でき、治療方針を決める際に役立ちます。
治療について
C型肝炎は、飲み薬で治療できる時代になりました。
飲み薬による治療(DAA製剤)
現在のC型肝炎治療の中心は、直接作用型抗ウイルス薬(DAA製剤)と呼ばれる飲み薬です。ウイルスの増殖を直接抑える薬で、8~12週間の服用でウイルスを排除します。
高い治癒率
DAA製剤による治療では、95%以上の方でウイルスが排除されます。以前のインターフェロン治療と比べて副作用も少なく、多くの方が治療を完了できるようになりました。
通院で治療が完結
当院では、C型肝炎の治療を通院で行うことができます。入院の必要はなく、定期的に通院しながら治療を進めます。
治療後の経過観察
ウイルスが排除された後も、肝臓の状態によっては定期的な検査が必要です。特に肝硬変に近い状態まで進行していた方は、治療後も肝臓がんのリスクがあるため、継続的な経過観察を行います。