アンモニアとは?

アンモニアは、体内でタンパク質が分解される時に生じる物質です。腸内細菌がタンパク質を分解する際にも発生し、腸から吸収されて肝臓に運ばれます。
通常、アンモニアは肝臓で無毒な尿素に変換され、腎臓から尿として排泄されます。この解毒作用は肝臓の重要な働きの一つです。肝臓の機能が低下するとアンモニアを十分に処理できなくなり、血液中のアンモニア濃度が上昇します。
アンモニアは脳に対して毒性があるため、血中濃度の上昇は肝性脳症という重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
基準値の目安
アンモニアの一般的な基準値は以下の通りです。
アンモニア
30~80 μg/dL程度(12~66 μmol/L程度)
※基準値は検査機関や施設により異なります。検査結果に記載されている基準値をご確認ください
※アンモニアは採血後に時間が経つと上昇するため、採血後すぐに測定する必要があります
数値が高くなる原因
アンモニアが上昇する原因には、以下のようなものがあります。
肝硬変
アンモニア上昇の原因として最も重要な病気です。肝硬変になると肝臓の解毒能力が低下し、アンモニアを十分に処理できなくなります。また、門脈圧亢進により、腸からのアンモニアが肝臓を通らずに全身を巡ることも原因となります。
急性肝不全
急性肝炎などで肝臓の機能が急激に低下すると、アンモニアが上昇します。
消化管出血
消化管で出血が起こると、血液中のタンパク質が腸内細菌により分解され、アンモニアが大量に発生します。肝硬変の方は特に注意が必要です。
その他
腎不全、尿素サイクル異常症(先天性代謝異常)、一部の薬剤などでもアンモニアが上昇することがあります。
アンモニアが高いとどうなる?
血液中のアンモニアが上昇すると、脳に影響を及ぼし、肝性脳症を引き起こすことがあります。
肝性脳症
肝性脳症は、肝臓の機能低下により血液中にたまった有害物質(主にアンモニア)が脳に影響を与えて起こる意識障害です。肝硬変の重要な合併症の一つです。
肝性脳症の症状
軽度の場合は、注意力や集中力の低下、睡眠リズムの乱れ、性格の変化などが現れます。進行すると、見当識障害(日時や場所がわからなくなる)、異常行動、羽ばたき振戦(手を広げると羽ばたくように震える)などが見られます。重症化すると昏睡状態に至ることもあります。
検査で異常を指摘されたら?
アンモニアの上昇は、肝臓の機能が著しく低下していることを示す重要なサインです。特に肝硬変の患者さんでアンモニアが上昇している場合は、肝性脳症の予防と治療が必要になります。
アンモニアの異常を指摘された方は、肝臓の状態を詳しく調べることをおすすめします。
「アンモニアが高いと言われた」「肝硬変でアンモニアの管理が必要」という方は、吹田市山田の山田駅前もりした内科クリニックへお気軽にご相談ください。