腫瘍マーカー

腫瘍マーカー

腫瘍マーカーとは?

腫瘍マーカーとは?

腫瘍マーカーは、がんがある時に血液中で増加することがある物質の総称です。がんの診断の補助や、治療効果の判定、再発の早期発見などに用いられます。

肝臓がんに関連する腫瘍マーカーとしては、AFP(α-フェトプロテイン)、PIVKA-II(ピブカツー)、AFP-L3分画などがあります。これらは肝臓がんのスクリーニングや経過観察に重要な検査項目です。

ただし、腫瘍マーカーが上昇していても必ずがんがあるわけではなく、がんがあっても腫瘍マーカーが上昇しないこともあります。エコー検査やCTなどの画像検査と組み合わせて評価することが大切です。

AFP(α-フェトプロテイン)とは?

AFPは、肝臓がんで上昇する代表的な腫瘍マーカーです。本来は胎児の肝臓で作られるタンパク質で、出生後は血液中にほとんど存在しません。

肝臓がんが発生すると、がん細胞からAFPが産生され、血液中の濃度が上昇します。肝臓がんの約60~70%でAFPの上昇が見られます。

ただし、AFPは肝臓がん以外でも上昇することがあります。慢性肝炎や肝硬変で肝細胞の再生が活発な時にも軽度上昇することがあり、注意が必要です。

PIVKA-IIとは?

PIVKA-II(protein induced by vitamin K absence or antagonist-II)は、肝臓がんで上昇するもう一つの重要な腫瘍マーカーです。DCP(des-γ-carboxy prothrombin)とも呼ばれます。

PIVKA-IIは、ビタミンKが不足した時に肝臓で作られる異常なプロトロンビン(凝固因子)です。肝臓がんではこの異常なタンパク質が産生されることがあります。

AFPとは異なるメカニズムで上昇するため、AFPが上昇しない肝臓がんでもPIVKA-IIが上昇することがあります。AFPとPIVKA-IIを組み合わせることで、肝臓がんの検出率が向上します。

ただし、ワーファリンなどのビタミンK拮抗薬を服用している方や、ビタミンK欠乏状態では、肝臓がんがなくてもPIVKA-IIが上昇することがあります。

AFP-L3分画とは?

AFP-L3分画は、AFPの中でも肝臓がんに特異性が高い分画です。AFPにはいくつかの種類があり、その中でL3分画は主に肝臓がん細胞から産生されます。

AFP-L3分画の割合が高い場合は、AFPの上昇が肝臓がんによるものである可能性が高くなります。慢性肝炎や肝硬変によるAFP上昇との鑑別に役立ちます。

基準値の目安

各項目の一般的な基準値は以下の通りです。

AFP

10 ng/mL以下

PIVKA-II

40 mAU/mL未満

AFP-L3分画

10%未満

※基準値は検査機関や施設により異なります。検査結果に記載されている基準値をご確認ください

腫瘍マーカーが上昇する原因

肝臓に関連する腫瘍マーカーが上昇する原因には、以下のようなものがあります。

肝臓がん

AFPやPIVKA-IIが上昇する最も重要な原因です。両方のマーカーを組み合わせて評価することで、肝臓がんの早期発見につながります。

肝硬変・慢性肝炎

肝細胞の再生が活発な状態では、AFPが軽度上昇することがあります。この場合は定期的な経過観察が必要です。

その他

肝臓がん以外の悪性腫瘍(胃がん、卵巣がんなど)でもAFPが上昇することがあります。また、妊娠中は胎児由来のAFPにより数値が上昇します。

検査で異常を指摘されたら?

腫瘍マーカーの上昇を指摘された場合は、画像検査で肝臓の状態を詳しく調べる必要があります。エコー検査やCT、MRIなどで肝臓に腫瘍がないかを確認します。

腫瘍マーカーが軽度上昇しているだけで画像検査で異常がない場合は、定期的な経過観察を行います。肝硬変や慢性肝炎の患者さんでは、肝臓がんの発生リスクが高いため、定期的な腫瘍マーカー検査と画像検査が重要です。

「腫瘍マーカーが高いと言われた」「肝臓がんが心配」「肝硬変で定期検査を受けたい」という方は、吹田市山田の山田駅前もりした内科クリニックへお気軽にご相談ください。