アルコール性肝障害とは?

アルコール性肝障害とは、長期間にわたる過度な飲酒によって肝臓にダメージが生じた状態です。アルコールは肝臓で分解されますが、大量の飲酒が続くと肝臓に負担がかかり、様々な障害を引き起こします。
アルコール性肝障害は段階的に進行します。最初はアルコール性脂肪肝から始まり、炎症を伴うアルコール性肝炎、さらに進行するとアルコール性肝硬変へと至ります。早期に気づいて飲酒習慣を見直すことで、肝臓の回復が期待できます。
吹田市山田の山田駅前もりした内科クリニックでは、肝臓専門医・指導医である院長が血液検査とエコー検査で肝臓の状態を詳しく評価し、肝硬度測定(エラストグラフィ)で線維化の程度を確認します。検査結果をもとに、現在の肝臓の状態と今後のリスクをわかりやすくご説明します。
こんな方はご相談ください
- 毎日お酒を飲む
- 飲酒量が多いと自覚している
- 休肝日を設けていない
- 最近お酒に弱くなった、または二日酔いが長引く
- 健康診断でγ-GTPが高いと指摘された
- 肝機能異常を指摘されたことがある
など
「自分は大丈夫」と思っていても、肝臓は静かにダメージを受けていることがあります。心当たりのある方は一度検査を受けられることをおすすめします。
アルコール性肝障害の原因
アルコールの代謝と肝臓への負担
アルコールは肝臓で分解されますが、その過程で有害な物質(アセトアルデヒド)が発生します。大量の飲酒が続くと、この有害物質が肝臓の細胞を傷つけ、炎症や脂肪の蓄積を引き起こします。
飲酒量と期間
アルコール性肝障害のリスクは、飲酒量と飲酒期間に比例します。一般的に、純アルコール換算で1日60g以上(ビール中瓶3本、日本酒3合程度)を長期間続けると、肝障害のリスクが高まるとされています。
個人差
同じ量のお酒を飲んでも、肝障害の起こりやすさには個人差があります。女性は男性よりも少ない飲酒量で肝障害を起こしやすいとされています。また、遺伝的にアルコールを分解しにくい体質の方もリスクが高くなります。
アルコール性肝障害の進行
アルコール性肝障害は、以下のように段階的に進行します。
アルコール性脂肪肝
飲酒により肝臓に脂肪がたまった状態です。この段階では自覚症状はほとんどありません。
アルコール性肝炎
脂肪肝の状態で飲酒を続けると、肝臓に炎症が起こります。発熱、腹痛、黄疸、倦怠感などの症状が現れることがあります。重症化すると命に関わることもあるため、早急な治療が必要です。
アルコール性肝硬変
肝炎が長期間続くと、肝臓の線維化が進み、肝硬変へと至ります。肝硬変になると肝臓の機能が大きく低下し、腹水やむくみ、黄疸などの症状が現れます。さらに肝臓がんの発生リスクも高まります。
検査と診断
血液検査
γ-GTPはアルコール性肝障害で特に上昇しやすい項目です。AST・ALTも上昇しますが、アルコール性肝障害ではASTがALTより高くなる傾向があります。
エコー検査
腹部エコー検査で肝臓の状態を観察します。脂肪肝の有無、肝臓の形態、腹水の有無などを確認できます。
肝硬度測定
当院では、肝臓の硬さを数値化する「肝硬度測定(エラストグラフィ)」に対応しています。肝臓の線維化がどの程度進んでいるかを非侵襲的に評価でき、病気の進行度を把握するのに役立ちます。
治療について
禁酒・節酒
アルコール性肝障害の治療で最も重要なのは、お酒をやめることです。アルコール性脂肪肝の段階であれば、禁酒により肝臓が回復する可能性があります。肝炎や肝硬変に進行している場合も、禁酒により進行を抑えることが可能になります。
栄養療法
長期間の飲酒により栄養状態が悪化していることがあります。バランスのよい食事で栄養状態を改善することが、肝臓の回復を助けます。
合併症の治療
肝硬変に進行している場合は、腹水やむくみなどの合併症に対する治療を行います。
専門機関との連携
お酒をやめたくてもやめられない場合は、アルコール依存症の可能性があります。必要に応じて、専門機関と連携して対応いたします。